三学会合同抗菌薬感受性サーベイランス

English

耳鼻咽喉科領域感染症

各画像はクリックすると拡大して表示されます

目的

成人および小児の以下に示す耳鼻科領域主要6疾患患者より分離された原因菌の検出頻度および主要検出菌に対する各種抗菌薬の感受性を測定し、患者背景別、地域別の分離菌分布及び感受性を検討する。

対象疾患

  1. 急性中耳炎、慢性中耳炎の急性増悪
  2. 急性鼻副鼻腔炎、慢性鼻副鼻腔炎の急性増悪
  3. 急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍

収集菌種

グラム陽性菌:S. aureus、S. pyogenes、S. pneumoniae
グラム陰性菌:H. influenzae、M. catarrhalis、P. aeruginosa
扁桃周囲膿瘍と急性ならびに慢性鼻副鼻腔炎においては嫌気性菌(Peptostreptococcus spp.、Prevotella spp.、Fusobacterium spp.)を含める。
なお、混合感染は、2菌種までとする。

分離材料

  1. 中耳炎(シードスワブにて検体採取)
    • 鼓膜切開が可能な患者においては、外耳道を消毒した後、鼓膜切開または穿刺により得られた中耳分泌液。
      なお、鼓膜穿孔が存在し外耳道に中耳分泌物が流出している場合は、それを吸引あるいは清拭により除去し外耳道を消毒した後、新たに流出したものを採取する。
    • 小児など鼓膜切開が困難な患者では、経鼻的に上咽頭ぬぐい液を採取しても差し支えない。
  2. 鼻副鼻腔炎(嫌気ポーター、あるいはシードスワブの何れかにて検体採取)
    • 上顎洞穿刺が可能な患者は、上顎洞穿刺により貯留液を嫌気ポーターに採取する。
    • 上顎洞穿刺が困難な場合は、鼻腔内に貯留している鼻汁を除去した後、新たに中鼻道に流出してきた分泌物をシードスワブに採取する。
    • 嫌気ポーターかシードスワブの何れか一方を提出する。
  3. 急性扁桃炎(シードスワブにて検体採取)、扁桃周囲膿瘍(嫌気ポーターにて検体採取)
    • 扁桃炎:シードスワブにて無菌的に扁桃陰窩に綿棒を深く挿入擦過して検体を採取する。
    • 扁桃周囲膿瘍:穿刺または切開により膿汁を嫌気ポーターに採取する。

*同一患者からの検体採取は、原則1回とする。

試験薬剤

S. aureusの試験薬剤:26薬剤
S. pyogenesの試験薬剤:23薬剤
S. pneumoniaeの試験薬剤:24薬剤
H. influenzaeの試験薬剤:23薬剤
M. Catarrhalisの試験薬剤:21薬剤
P. aeruginosaの試験薬剤:15薬剤
嫌気性菌の試験薬剤:20薬剤

このページの先頭へ